2016年10月18日火曜日

Zbrushのシンメトリーずれというか中央軸ずれの解決的お話

リメッシュ前の中央ポリゴンがゆがんだ状態
ボディのゆがみだけが取れてきれいな状態



最初から結論
  • Zbrushのシンメトリー機能はいわゆる「ミラー」ではなく、効果をもう反対側に適応させただけに過ぎない。
  • 「破壊的なブラシ」を使用すると、シンメトリー中であっても容易にシンメトリーを「破壊」する事が可能
  • ブラシに限らず、シンメトリーを「破壊」する操作は存在する。クレイポリッシュなど
かなり酷い現実があるのですが、なぜかこういう知識がネット上に存在しなかった。
検証方法について
  1. 適当なシンメトリなオブジェクトを用意。同時にシンメトリモードにする。
  2. ディバイドをしまくる。キューブだったらdiv5くらい。
  3. クレイブラシやスネークフックブラシ等でシンメトリの境界線とかぐちゃぐちゃにする。
  4. 適当にスムース掛ける。2分くらいぐちゃぐちゃにしてれば目視でわかるレベルでずれるよ。
  5. 目視で確認してもよし、トランスポーズのカーソルを中心軸に持っていってもよし。
このブログの内容の信憑性に関して信じる信じないは置いといて、
基本的に殆どの操作でシンメトリは破壊される。後は程度の問題。
ぶっちゃけ、普通は文字通り気にならないレベルのズレではあるのだが、
溜りに溜ると結構気になる、というか細かい部分の造型がめっちゃやりにくくなる。


(中央軸がずれてないなら)この手に限る
さて、ここで一般的に周知されているシンメトリの直し方、以下のとおり。
Tool→Deformationサブパレットにある
  • Smart ReSym:左右で平均化される。(別に中央軸からずれた頂点が直るわけではない)
  • ReSym:マスクを掛けた部分が対称に反映される(別に中央軸から以下同上)
本当に文字通りの効果なので、実はシンメトリが完全に直るわけではないどころか、
中央軸付近のシンメトリ性はまず直らない。ひどい。
逆に、中央軸が整っていて、左右のポリゴンが対称であるなら、これらは有効に効く

ポリゴン構造レベルのシンメトリ性を解決する
結局、中央軸のずれの解消に関しては、いくつかの方法は過去の人によって編み出されてはいます。
しかし、それらの方法は他の人のブログを見て頂くとして、私は別の方法を提案します。
  1. 対象となるオブジェクトの、div1のモノのコピーをとる。
  2. コピーしたオブジェクトに対し、「適当な一部分」をShift+Ctrl+ドラッグで選択して表示させ、
    FreezeBorderをオレンジ色に光らせながらシンメトリ状態でZRemesherを掛ける。
  3. するとあら不思議、なぜか「全体」にZRemesherのシンメトリ構築のみが作用し、全体が「シンメトリ」になる。
    (ちなみに左右でポリゴンが非対称というかなり凶悪な状態でも、これでポリゴンが対称に構築され、完全にシンメトリになる)
  4. 中央軸上の頂点がおかしな事になってない事を確認する(中央軸から頂点が離れすぎると変な風に構築される。
    されたら戻して中央軸を手動で適当に中央軸にそろえて2番からやり直そう。シンメトリ状態でのスムースブラシをうまく使え)
  5. つぎにdiv2モノをコピーして~って感じで1~4を繰り返す。
    Div分できたらあとは一番低いやつをDiv分だけディバイドし、シンメトリ調整したものに対しProjectAllする。
上記のメリットは「私が理解できて、divやパーツ数が少なければ容易に実行できる」点で、
デメリットは「(ProjectAllを使っているので)ディテールが甘くなる」という点ですね。

特段のメリットとして「非対称なポリゴン配置を最小の変更のみで対称なポリゴン配置に直してくれる」という、はまった人にしかわからない、非常に有難い効果が付属しております。

ちなみに
ZRemesherを掛ける際、いくつかパラメータを調整しなければいけません。
いい感じに調整しないと選択した「一部分」のポリゴンがおかしな感じにリメッシュされます。
いい感じに調整すると元のままで放置されます。

なんでそうなるかは(私の頭では)謎です(決まり文句)